
ナショナル・シアター・ライブ
INTRODUCTION
クリストファー・ハンプトンは『危険な関係(Les Liaisons Dangereuses)』でローレンス・オリヴィエ賞最優秀新作戯曲賞を受賞し、その後本作はブロードウェイ 、ウエスト・エンド、シドニーでも上演されてきました。 ラクロの小説を原作とした映像化作品も多数存在し、クリストファー・ハンプトンが脚本を手掛けた『危険な関係』(1988年)や『クルーエル・インテンションズ』(1999年)などがあります。
本作は1985年にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーによって初演され、アラン・リックマン、リンゼイ・ダンカン、ジュリエット・スティーヴンソン、フィオナ・ショウといった豪華キャストが出演しました。 また、現在はメルトゥイユ侯爵夫人を演じるレスリー・マンヴィルが、当時はセシル・ド・ヴォランジュ役として出演していたことも特徴です。
CAST

イギリスド出身の女優。
幼い頃からソプラノ歌手を目指していたが、15歳でロンドンの演劇学校に入学し演技の道に転向。ウエストエンドのミュージカル劇で初舞台を踏む。1970年代中頃からTVドラマにも多数出演。映画では、マイク・リー監督作の常連で「2010年の『家族の庭』でナショナル・ボード・オブ・レビュー賞女優賞、ロンドン映画批評家協会賞年間英国女優賞、全米映画批評家協会賞主演女優賞、サンディエゴ映画批評家協会助演女優賞を受賞した。2017年、『ファントム・スレッド』でロンドン映画批評家協会賞助演女優賞を受賞したほか、第90回アカデミー賞で助演女優賞にノミネートされた[4]。舞台『Oedipus』で2025年のローレンス・オリヴィエ賞主演女優賞[5]、2026年の第79回トニー賞演劇主演女優賞を受賞した。
レスリー・マンヴィル
アイルランド出身の俳優。
2004年にアイルランドの演劇学校を卒業。2007年にドラマシリーズ『THE TUDORS〜背徳の王冠〜』にゲスト出演しテレビドラマデビュー。その後『Desperate Romantics』で19世紀の詩人ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティを演じた。2008年から2009年にかけて『The Clinic』にルアリー・マッゴーワン役で出演。2009年からはSFドラマ『ビーイング・ヒューマン』に、主人公の一人であるジョン・ミッチェルとしてレギュラー出演した。ピーター・ジャクソン監督の『ホビット』でキーリ役を演じている。
エイダン・ターナー


アメリカ出身の女優。
2013年から俳優としての活動を始める。2022年、映画『トップガン マーヴェリック』で作戦に参加するパイロットの一人ナターシャ・“フェニックス”・トレース役を演じてブレイクを果たす。2024年、ボブ・ディランの伝記映画である『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』で実在する歌手のジョーン・バエズを演じた。本作での演技は高く評価され、第97回アカデミー賞では助演女優賞にノミネートされた。
モニカ・バルバロ

STORY
美しくて計算高いメルトゥイユ夫人と、女遊びの天才ヴァルモン子爵。退屈を持て余した二人のセレブは、他人を誘惑して破滅させる「恋愛ゲーム」を楽しんでいた。しかし、二人がお互いをライバル視し、意地の張り合いを始めたことで、ゲームは制御不能に。嘘と欲望が絡み合い、関わった全員を地獄へ引きずり込んでいく、スリリングな愛憎劇を、人気演出家マリアンヌ・エリオット(NTLive『エンジェルス・イン・アメリカ』)が、鮮やかに描き出す。
Les Liaisons Dangereuses at the National Theatre. (c) Sarah Lee

Les Liaisons Dangereuses at the National Theatre. (c) Sarah Lee
Press Review
大胆な演出で描かれる、権力をめぐる愛の闘争
The Guardian
マンヴィルとターナーの演技は実に素晴らしく、深みと洞察に満ちている。彼女たちは登場人物を、過ちを犯しうる生身の人間として描き出し、エリオットはその舞台を鮮烈に輝かせている。
マンヴィルは素晴らしく、残酷で非常に狡猾でありながら、自身の若さと魅力の衰えを鋭く感じ取る女性像を見事に演じ切っている。エイダン・ターナーは、ヴァルモン役で、軽薄な色男と陰険な放蕩者という二面性を絶妙なバランスで表現している。
BroadwayWorld
1780年代のフランス社交界を舞台に、自らの邪悪な愉悦のために男たちの心を弄び、その名声を地に落とす未亡人、メルトゥイユ侯爵夫人を演じたマンヴィルは、冷徹かつ猛禽類を思わせる鋭さで、この舞台を完全に自分のものにしている。彼女を支えるエイダン・ターナーもまた、冷笑的な陰鬱さを漂わせつつ、見事な好演を見せている
The Standard
最大の見どころは、マンヴィルの見事な演技によって生み出された、メルトゥイユ夫人の氷のような才気と冷徹さだ
The Independent
作:ピエール・ショデルロ・ド・ラクロ
ラクロは南部フランスの駐屯地での貴族たちの生活をモチーフに、1782年に『危険な関係』(Les Liaisons dangereuses)を著した。他にも女子教育についてなど政治論や風刺詩をいくつか発表しているが、いずれも凡作であり、後世まで傑作として読み継がれているのは『危険な関係』のみである。当時のアンシャン・レジームと呼ばれた貴族社会の道徳的退廃と風紀の紊乱を活写した内容は、上梓当時は多くの人の顰蹙を買いつつも広く読まれた。
脚色:クリストファー・ハンプトン
オックスフォード大学のニュー・カレッジでドイツ語とフランス語を学ぶ。大学在学中より演劇に関わるようになり、1968年から1970年までRoyal Court Theatreの劇作家として働いた。1995年には『サンセット大通り』でトニー賞を受賞。映画の脚本も手がけており、1988年の『危険な関係』ではアカデミー脚色賞を受賞。自身が監督を務めた1995年の『キャリントン』ではカンヌ国際映画祭審査委員特別賞を受賞している。

Les Liaisons Dangereuses at the National Theatre. (c) Sarah Lee

